既往歴
パロドンタルチャート








歯周組織検査(パロドンタルステータス)記録のキャリブレーション
歯周組織検査の目的は、全顎の天然歯またはインプラントの各歯につき6点において、歯肉退縮、ポケット深さ、アタッチメントレベルをミリ単位で正確に記録することです。プローブを用いたすべての測定において、読み取った数値は切り上げて記録します。
1. 歯肉縁、ポケット深さ、アタッチメントレベル
各部位において、まず「歯肉縁(GM)」の値を測定し、直後に「ポケット深さ(PD)」を測定します。「アタッチメントレベル(AL)」の値はオンライン上で自動計算され、青い線でグラフ表示されます。
最初の数値 「歯肉縁」 は、臨床的歯肉縁からセメントエナメル境(CEJ)などの基準点までの距離(mm)です。既存のクラウンや充填物の縁が本来のCEJより3mm以上根尖側にない場合は、それらを基準点とします。それ以外の場合は、本来のCEJの高さに仮想の基準点を設定します。
二番目の数値 「ポケット深さ」 は、臨床的歯肉縁から歯肉溝底部または歯周ポケット底部までの距離(mm)です。
三番目の数値 「アタッチメントレベル」 は、以下の計算式に従って各部位で自動算出されます:
アタッチメントレベル (mm) = ポケット深さ (mm) – 歯肉縁 (mm)
健康な歯周組織
健康な歯周組織では、セメントエナメル境は歯肉縁の下に位置し、アタッチメントレベルのすぐ上にあります(アタッチメントロスがない状態)。
この場合、「歯肉縁」 1 と 「ポケット深さ」 2 の値は同一になります。
上図におけるアタッチメントレベルの計算は以下の通りです:
アタッチメントレベル 0mm = ポケット深さ 2mm – 歯肉縁 2mm
健康なインプラント周囲組織
健康なインプラント周囲組織では、上部構造の縁がインプラント周囲粘膜のわずか下に位置します(歯槽骨の吸収がない状態)。
上図における歯槽骨レベル(アタッチメントレベル)の計算は以下の通りです:
歯槽骨レベル 2mm = ポケット深さ 3mm – 歯肉縁 1mm
増殖性歯肉(オーバーグロウス)
歯肉増殖がある場合、セメントエナメル境は歯肉縁のはるか下(>3mm)に位置することがありますが、依然としてアタッチメントレベルの直上にあります(アタッチメントロスがない状態)。
この場合も、「歯肉縁」 1 と 「ポケット深さ」 2 の値は同一になります。
上図におけるアタッチメントレベルの計算は以下の通りです:
アタッチメントレベル 0mm = ポケット深さ 5mm – 歯肉縁 5mm
注意: アタッチメントロスを伴わない4mm以上のポケット深さは、仮性ポケットと呼ばれます。
審美領域における健康なインプラント周囲組織
審美領域の健康なインプラント周囲組織では、上部構造の縁がインプラント周囲粘膜のさらに深い位置にあります(歯槽骨の吸収がない状態)。
上図における歯槽骨レベル(アタッチメントレベル)の計算は以下の通りです:
歯槽骨レベル 2mm = ポケット深さ 5mm – 歯肉縁 3mm
歯周ポケット
疾患のある歯周組織では、セメントエナメル境は歯肉縁の上または下に位置することがあります。歯肉縁から歯周ポケット底部までの距離がポケット深さ 2 として記録されます。
上図におけるアタッチメントレベルの計算は以下の通りです:
アタッチメントレベル 5mm = ポケット深さ 7mm – 歯肉縁 2mm
注意: 歯周治療完了後も残っている4mm以上のポケットは、残存ポケットと呼ばれます。
インプラント周囲ポケット
歯槽骨吸収を伴うインプラント周囲の病的組織では、上部構造の縁が粘膜縁のわずか下または上に位置することがあります。粘膜縁からインプラント周囲ポケット底部までの距離がポケット深さ 2 として記録されます。
上図における歯槽骨レベル(アタッチメントレベル)の計算は以下の通りです:
歯槽骨レベル 6mm = ポケット深さ 7mm – 歯肉縁 1mm
歯肉退縮
歯肉退縮がある場合、歯肉縁はセメントエナメル境よりも根尖側に位置します。この場合、「歯肉縁」 1 の測定値はマイナスの符号で入力します。
上図におけるアタッチメントレベルの計算は以下の通りです:
アタッチメントレベル 6mm = ポケット深さ 2mm – 歯肉縁 -4mm
インプラント周囲の退縮
インプラント周囲に退縮がある場合、インプラント周囲粘膜の縁は上部構造の縁よりも根尖側に位置します。この場合、「歯肉縁」 1 の測定値はマイナスの符号で入力します。
上図における歯槽骨レベル(アタッチメントレベル)の計算は以下の通りです:
歯槽骨レベル 4mm = ポケット深さ 2mm – 歯肉縁 -2mm
1歯または1インプラントあたり6点の記録部位
すべての歯周・インプラント測定において重要なのは、正しい6点を選択することです。この目的のため、歯やインプラントを咬合面から見て6つのセクションに分けます。各セクションにおいて、最も高い測定値を示す部位を特定し、測定を行います。
歯周プローブの角度
ポケット深さを測定する際、プローブは歯面に沿って根尖方向に誘導します。近遠心方向 A または B には傾けることができますが、頬舌方向は歯の長軸に対して平行に保持しなければなりません。
2. 根分岐部病変
上顎の大臼歯および第一小臼歯の根分岐部は、ファーケーションプローブを用いて検査します。水平的な到達距離に基づき、以下の基準(Hamp et al., 1975)に従って0度から3度に分類します。
0度 根分岐部入口が感知されない
1度 根分岐部が感知され、水平的なプロービング値が3mm以下
2度 根分岐部が感知され、水平的なプロービング値が3mmを超える
3度 根分岐部が完全に貫通している
3. 歯の動揺度
残存するすべての歯の動揺度を指診で測定し、以下の基準(Miller, 1950)に従って0度から3度に分類します。
0度 生理的動揺
1度 水平方向に1mmまでの動揺の増加
2度 水平方向に1mmを超える動揺の増加
3度 垂直方向への著しい動揺
参考文献
Miller S. C., Textbook of Periodontia, 3rd edition, The Blakiston Co., Philadelphia and Toronto, 1950.
Hamp S. E., Nyman S., Lindhe J., Periodontal treatment of multirooted teeth. Results after 5 years. J. Clin. Periodontol. 1975;2:126–135. doi: 10.1111/j.1600-051X.1975.tb01734.x.
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